- レベニューシェアとはなにか
- レベニューシェアでの開発パートナーを探している
という方向けの記事です。
ウチは、基本的に受託のWEB制作・システム開発をやっているんですが、一方レベニューシェアでの売上の割合も大きいです。
レベニューシェアとは
レベニューシェア(英: Revenue share)とは、アライアンス(提携)手段のひとつ。支払い枠が固定されている委託契約ではなく、パートナーとして提携し、リスクを共有しながら、相互の協力で生み出した利益をあらかじめ決めておいた配分率で分け合うこと。
ちょっと難しいですかね。
もう少しわかりやすいもので例えるなら、仮にウチが農家だったとして…
パートナー「ご当地メロンを生産してよ。今需要もキテるし、ウチ流通業者や販売店のコネがあって、商品あれば確実に売れるから。でもウチも予算が無いのでレベニューシェアで」
ウチ「(技術的には可能だな)どのくらいの売上予測?」
パートナー「月○○円。販売や広告宣伝はウチもち」
ウチ「よし、じゃあ利益が出たら折半で!」
という感じですね。
普通の受託開発の場合
いわゆる普通の受託開発の流れは、
- クライアントの作りたいものがある
- ウチで制作する
- 納品する
- 制作費用を請求する
というような形になります。
クライアントの作りたいものを、相応の費用を頂いて作る形です。
納品後は、運用保守や更新サポートで費用を頂くこともありますが、まったく無いパターンもあります。
制作物の所有権はクライアントになります。
レベニューシェアの場合
一方、レベニューシェアの場合、基本的には費用を頂かずに作ります。
- パートナーの作りたいものがある
- ウチで制作する
- サービスリリースする
- 利益を分配する
つまり「儲かったら山分けしようぜ。その代わりタダで作ってね」という形です。クライアントじゃなくてパートナーとなるわけです。
初期費用がタダなのか、一部負担なのかは、状況によります。
パートナーのアイディアで出来上がった物に対して、パートナーは営業や広告と言った部分を負担して、お互い無いものを補い合います。
システムは納品しないので、基本的にウチの管理下にあります。
レベニューシェアのメリット
パートナーのメリット
パートナーとしては、会社としてなにか新しい事業を始めるにあたり、人を雇うでもなく外注するでもなく、リスクなくサービスイン出来ます。
知らない業界の需要を知ることが出来る
外部からは知り得ない、特定の業界内での需要を知っているパートナーと組めるので、ユーザに対して刺さるサービスを作れます。
当たればデカイ
本来、パートナーが初期制作費用を支払い以降の利益を独占するところを、リリース後もビジネスパートナーとして継続的に利益を得られます。初期開発が重いですが、ランニングに入ってしまえば、そんなにコストはかからない事が多いです。
継続的な売上が上がる
継続的な売上が上がる、というのが最大のメリットです。
受託開発の場合は単発なので、その案件が終わったら終わり。
しかし、レベニューシェアなら、揺れはあるものの、毎月のストックとして収益が期待できます。
売れなきゃ困るので頑張る
一度始めたら、途中でやめると何にもならないので、お互い頑張ります。
互いの得意分野がうまくハマると強力に回ります。
意見が通る
「こうだったほうが良い」「それは違うと思う」「この機能は利益出てから」というような、サービスや機能に関する意見を言う発言権があります。
受託の場合だと「これ誰が使うの…」というような謎システムを作ることもあります。
が、レベニューシェアの場合は、こちらも納得できるものじゃなければ作らないという選択肢も選べます。
レベニューシェアのデメリット
儲からなかったらタダ働き
当たり前ですが、予測に反して売れなかったら徒労に終わります。ただ、やってみなきゃわからないという所もあるので、ここはあまり恐れずに行きたいというチャンレンジ精神はあります。トントンくらいなら失敗してもいいじゃないか。
やりたい事とマッチしない場合
もちろん、工数がヘビー過ぎて無理というものや、技術的に不可能なもの、イマイチ合わないもの、と言うものもあるので、そういう場合はそもそもスタートしないこともあります。
忙しいと進まない
お互い、他の案件で忙しいとそっちにリソースを取られてしまうため、進みが遅い傾向があります。
スピード勝負!と言うような物だと、難しいこともあります。
パートナーが辞めたら止まる
パートナーの方針が変わると(もっと儲かるの見つけちゃったとか、飽きたとか)、止まります。
どうしても、制作が先行するので、「作ったは良いけど、売る人がいない」という状態になると、困ったことに成ります。
そういった場合は、新しい営業会社と組んで続けたり、システム自体を売却、という可能性もあります。
レベニューシェア制作の実績
守秘義務もあるのでちょっと詳しくは書けませんが、過去にレベニューシェアで制作を行った・もしくは進行中のものの一部です。
- 大手ISP向けエンタメコンテンツシステム提供
- 店舗向けニュースやクーポン配布、集客、拡散、顧客管理システム
- 医療系ポータルサイト
- 不動産見積もりサイト
- 人材データベース
- 一分動画制作サービス
- 金融商品紹介
- ビデオチャットアプリ
etc。制作にあたり海外にサービス拠点を作っているものもあります。
一方、話は出たけどボツった、もしくは後回しになっている物もそれなりにあります。
- 出会いマッチングサービス
- 店舗向け予約システム
- ICO売買システム
- 特定業種のポータルサイト
- 微妙なアフィリエイト
- アダルト系の何か
アダルトでも別に構わないんですが、初期費用ゼロでは流石にヘビーすぎるという案件は、流れる事があります。もしくは保留。
スポンサー付きで、ある程度の費用が出るということであれば、動けます。
最新のレベニューシェア案件事例
一番最近の制作事例です。
占いの課金コンテンツで、企画や原稿はCP(コンテンツプロバイダー)と呼ばれるパートナー会社が用意。
デザイン〜システム開発はウチが構築。
この手のジャンルはもう何年もやってます。
出来上がったものは皆さんが知ってる超大手ISP(インターネットサービスプロバイダー)に展開されます。そこで宣伝・告知され、そこの課金システムで課金されます。
で、これって「売れたら利益を%で分けましょう」という話なので、お互い「作って終わりの受託制作」じゃなくて、CPもウチも売り上げを伸ばしたい訳です。
なので、通常は、1つのISPだけじゃなく、複数のISPに展開していきます。
もちろん、それぞれに合わせたカスタマイズは必要なんですが、ゼロから作るよりは横展開の方が圧倒的に楽。
イマドキは、スマホアプリに展開している会社もあるんですが、ウチではまだやっていません。
どのくらいコストかかってどのくらい売れるかが不明なのと、これまで組んでいたCPさんがNGだったりもするで。
さらに横展開(多国語)したい
今回、新しいCPさんとの協業なので、新しく出来ることはやりたいなと思ってます。
そこで、日本の1億人を相手にするより、多言語化して、世界の10億人相手にした方がいいんじゃないかなと。
ただし懸案はいくつかあって、
・そもそも占いとかやらない文化かも
・課金の仕組みどうする(ISP決済じゃない)
・クレカ持ってない人多い
・そもそもデジタルコンテンツにお金払う文化がない
・基本、アプリ文化なのでアプリ化必須
・大手ISPという入り口がないと流入どうする
・広告出す必要あり→広告費どうする
・翻訳コスト
・やってみて失敗したという他社の噂も
などなど。
まあハードル高いからこそ、競合も少ないから、やりたい訳ですけどね。
このパターンで成功すれば、あらゆるデジタルコンテンツの多言語化に、レベニューシェアや受託、コンサルで入れそうだし。
デジタルコンテンツの利点
デジタルコンテンツやサービスが良い点は、
・物販と違って国境越えても送料も関税も掛からない事
・言葉の壁さえ越えてしまえば、相手がどこにいても良い事
・無限に複製出来る事
・作り込んでしまえば、売る作業も完全に自動販売機化できる事
なので、1個売るのも1,000個売るのも手間は変わりません。
1億人相手にするのと、10億人相手にするのと、そんなに変わらない訳です。
というわけで、レベニューシェア案件、引き続き募集中です
ちょくちょくお問い合わせ頂いていまして、やる事になったものもボツになったものもあります。
費用対効果、ビジネスとして成り立つか、資金回収までのスパンがどのくらいか、など加味した上で、お互い合意したら進めましょう。
もちろん、ウチは作る方なので、一方で企画や営業、コネ、広告などについてはしっかりと担って頂き、基本的には利益の折半、と言う形です。
※ちなみに前述のサイトについては、初月で数百万の売り上げを叩き出しています。
「これなら儲かる!」というアイディアやコネはあるけど、予算等々の問題で作れない…というパートナーさん、随時募集してます。
結構、レベニューシェアでやってくれる制作・開発会社って無いんじゃないでしょうか。リスクを背負うのは嫌なものです。
こちらからも、特定のシステムを持っている会社に対してレベニューシェアでの展開を持ちかけたこともありますが、嫌がる会社さんも多いです。
既にシステム持ってるなら、ほぼリスクなんて無いと思うけど、まあブランディングとかもあるから。
もちろん、リスクは低いに越したことはありません。
ゴールが100だとして、5~60くらいのミニマムでスタートして、感触を確認しつつバージョンアップ。
今時なら、クラウドファンディングで開発/広告費用や販売代理店、見込み顧客を集めるなんてのも、面白いのかも知れないですね。
WEB制作、開発、アプリ、運用。相談だけでも歓迎です。
ま、最終的には信頼関係ですね。
人的にマッチすれば、「一緒にやろうぜ!」って感じになり、しかもそれって凄く楽しいですよ。
まずはお気軽にお問い合わせ下さい。